いよいよ縄文杉とご対面

翌朝、3時過ぎ、宮之浦岳へ向け出発される方の足音で目が覚めた
随分早い出発だが炎天下の中を歩く事を考えたら大正解だと思う
私達も4時に起きヘッドライトを点けて出発・・・・・・・
というのも縄文杉を目指して登って来られる方との渋滞を避ける為だ
登り優先なので下山する私達はどうしても待ち時間が多くなる
ひどい時は30分も動く事が出来なくなる事もあるそうだ
am5:15 朝日が昇ってきた
今日も良い天気になりそう〜
三日連続、晴天とはやっぱりラッキーなのかな
歩き始めて一時間弱で旧高塚小屋工事現場が見えてきた
旧高塚小屋は取り壊され、新しい小屋が建設中だった
工事現場の方は泊まり込みで作業されているらしい
ここで軽く朝食・・・・・・・・
朝食後、縄文杉に向けて出発!
30分ほどで迫力のある縄文杉が見えてきた
夢にまで見た縄文杉
とうとう出会う事が出来ました
樹齢は推定2600年〜7200年・色々な説があるようだ
周囲16m 高さ23m屋久島最大で最古の巨木だそうだ
気が遠くなるほどの長い間、何を見てきたのだろう
現在は近寄る事は出来ず展望台から見る事になる
朝が早い為か混雑する事も無く、じっくりと楽しむ事が出来た


▲日の出・今日も良い天気になりそう〜


▲旧高塚小屋・建て替え中


▲三階建の小屋を建設中との事です


▲縄文杉
樹齢は推定2600年〜7200年
縄文時代からの生きた化石であるということから、この名がついたといわれている


▲もう一枚〜


▲こんな展望台から見る事になります
側には近づけません・・・・・・

■次から次へと現れる巨樹
縄文杉の次はウィルソン株が待っている
次から次へと目を楽しませてくれる巨樹を楽しみながら進む
少しずつ観光客とすれ違うようになった
ウィルソン株がある広場に着いた
ウィルソン株は樹齢3000年、根廻り32m、胸高直径4.39m
古株の中は空洞になっていて、小川が流れている
広さは10畳ほどの大きさだそうだ
1586年(天正5年)牧村の五郎七が足場を組み、
豊臣秀吉の命令により京都の方向寺建立の為に切ったとされている
米国のウイルソン博士によって世界に知らされたのでこの名がついたのだそうだ

ウィルソン株の中から上を見上げるとハート型に見えるそうなので
早速、見上げてみた
見事なハート型♪
何かいい事があるかも知れない・・・・・・・


▲巨石に木が生えている?


▲大王杉


▲ウィルソン株まで0.8km


▲ウィルソン株
中の空洞に泉が湧いているほどの切り株で
400年前に伐採されたと伝えられていて
一番古い切り株といわれている


▲中から見上げると〜ハート型♪

■トロッコ道まで下りてきた
三代杉・翁杉・夫婦杉・大王杉などを見学し
木で作られた階段を下りるとトロッコ道に飛び出した
大勢の方が休憩されている
トロッコ道終点には水洗トイレや水場があり
一気に現実に引き戻されたような気がした
ここまでは平坦な道なので老若男女が楽しんでいた
ここを過ぎると一気に登山道となり
ちょっとヨイショが必要となる
どうりで若い人が多いハズだ


▲大株歩道分岐まで下りてきました


▲縄文杉へはここから登って行きます


▲トロッコ道終点
水洗トイレが完備されていました
やっと人間らしい世界に戻った気がする

■延々とトロッコ道を歩く
このトロッコ道、今までの道と比べると天国
アップダウンも無く楽々と歩く事が出来る

ロッコは大正12年に、安房〜小杉谷間を開通して、
屋久杉を伐採し里に運んでいたが昭和44年に運行を終了

現在は、登山道にあるトイレなどの維持管理に必要な物資の輸送や、
屋久杉土埋木や昔の切り株などの運搬に使用している
そうだ

トロッコ道の脇には様々な樹木、また苔やシダ類が目を楽しませてくれ
トロッコ道を歩くだけでも気持ちが良いものだ


▲トロッコ道・「安房森林軌道」といい
日本で最後の現役の森林鉄道としても知られています
他の多くの森林鉄道と同様、
元来は木材を運ぶための林業用の鉄道でしたが、
現在は電力用ダムの保全や、古い切り株の運搬の他、
負傷した登山客やトイレの汚物運搬用途として使用されています


▲大勢の観光客が歩かれています


▲色々な苔・シダ


▲もう一枚


▲三代杉
一代目の倒木の上に二代目が育ち
二代目の切株の上に三代目が育っています


▲休憩場所・トイレ・水場有り

■楠川分岐が見えてきた
楠川分岐が見えてきた
当初の予定ではここから白谷雲水峡側へ下山予定だったが
昨夜、テント場でお会いしたガイドの方から
登り返しがキツイので荒川登山口へ下りたら方が良いですよと言われ
素直?に荒川登山口へと変更
本当は炎天下の中、下山モードを登りモードに切り替える事が
出来なかった為デス^^;
軟弱な私・・・・・・・・


▲楠川の分かれ
ここから白谷雲水峡へ行く事が出来ます


▲白谷雲水峡へはここから山道を登って行きます

■小杉谷集落跡
小杉谷集落とは・・・・・・・
昭和45年8月に廃村
大正11年に安房からのトロッコ軌道が敷設されたのを始め、
大正12年に安房官行斫伐所として誕生
昭和28年に弟分の石塚集落と併せて小杉谷事業所に改称され、
上記の廃村まで森林開発前進基地として活躍していた
(かの「日本百名山」深田久弥氏も昭和14年、小杉谷斫伐所時代ここに泊まっている。)
小杉谷と石塚の集落には営林署物資部があり、
毎日安房へ往復して人や生活用品を運んでいたが、
小杉谷には小中学校や個人商店や理髪店などもあった。
最盛期の昭和35年は、トロッコ軌道は全長26kmにもなり、
小杉谷は133世帯540人の大集落になった。
小杉谷小中学校は昭和37年に生徒数147人も記録している

現在も立派な門柱が残っていて当時の繁栄を垣間見る事が出来る場所だ


▲小杉谷小・中学校跡


▲立派な門柱が残っています


▲小杉谷橋


▲橋の下を見ると、大きな石がゴロゴロです

■そろそろ歩き疲れてきた
トロッコ道歩きは楽でいいのだが
三時間近くも歩くとさすがに疲れてきた
おまけに今日も炎天下
この頃になると下山したら冷たいジュースにアイスクリーム
こんな事ばかり考えながら歩いた
トロッコの収納庫が見えてきた
収納庫があるという事はゴールが近い?
トンネルを抜け、突き当りを右方向へ進むとやっとゴール!
荒川登山口に着いた


▲トロッコが走る時は点灯するそうです


▲またまた苔です


▲これも苔?シダ?


▲トロッコの収納庫が見えて来ると
ゴールが近い


▲現役で活躍しているトロッコ

■バスが来るのは二時間後
荒川登山口には立派なトイレ・更衣室・休憩所が設置されていた
飲み物の自販機は残念ながら無い^^;
バスの時間を確認すると二時間後・・・・・・・・
時間はたっぷりあるので着替えて昼食を摂ったり
パッキングを直したりと、のんびりと過ごした
保全募金箱が設置されていたので@500-×2人分支払った
避難小屋や登山道整備などの事を考えたら安いものだと思う
pm2:00発の屋久杉自然館行きの登山バスに乗り込み荒川登山口を後にした


▲荒川登山口
トイレ・更衣室がありました


▲荒川登山口


                    ▲体力が必要!縄文杉登山


               ▲バス停             ▲保全募金箱・一人@500-

■屋久島を後にする
屋久島自然館から宮之浦港行きのバスの乗り継ぎが悪く
仕方なくタクシーで宮之浦港へ向かう事にした
タクシーの運転手さんから屋久島の事を色々と
お聞きしながら30分ほどて宮之浦港到着!
今回も途中で料金メーターを止めて下さり@5,300-
うれしい〜
預けた荷物をロッカーから取り出しトッピーのチケットを購入
帰りのチケットは時間が読めないので予約してなかったが
pm4:20発種子島経由のチケットを購入する事が出来、屋久島を後にした


 ▲宮之浦港周辺

■種子島を海から眺める
種子島を海から眺めると屋久島と随分雰囲気が違う事に気がついた
屋久島は九州で一番高い、宮之浦岳があり、
海から山へと一気に急斜面が続く、山の島
それに対して種子島は平坦で、丘しかないように見えた
種子島といえばロケット打ち上げの島という事の認識しかなかったが
屋久島の隣の島でありながらこの違い
一度訪れてみたい・・・・・・・・



 ▲種子島・西之浦港
   屋久島と雰囲気が全く違います
    高い山が無い・灯台がロケットの形をしています

■弾丸登山終了
鹿児島まで戻ってきた
宮之浦港で電話予約したホテル・ドーミイン鹿児島へチェックインし
三日間の汚れを落とした
さすが鹿児島県、ビジネスホテルの大浴場も天然温泉
日頃、長湯しない私も気持ちがよくて
ニ回も入ってしまったほどいいお湯だった
念願の屋久島縦走・・・・・・・
天候に恵まれいい三日間になった
太古の森が広がる屋久島!忘れられない山旅となった
しかし文明の利器のおかげで屋久島も近くなったものだ


▲携帯トイレと三岳


▲携帯トイレの袋の中

■ちょっとだけ付けたし
○焼酎「三岳」 
  九州一の山宮之浦岳、永田岳、黒味岳からこの名前が付いたそうです
  味が楽しみ♪

○携帯トイレ
  屋久島は世界遺産なので携帯トイレを持参するよう言われます
  大きい方の袋には紙オムツのような紙が入っています
  大きい袋を便器にセットし使用
  使用後は口を堅く結び小さい方の袋に入れ、持ち歩き
  登山口のゴミ箱に捨てるシステムです
  でも、避難小屋の横に登山者用トイレがあった
  (あまりキレイではない)ので使用せずでした
  私の場合、暑かったので大量に汗が出たからでしょうかね
  トイレットペーパーは勿論ありません
  芯を抜いたトイレットペーパ必需品です

○水場
  水場は随所にありましたが淀川登山口から新高塚小屋間は
  チョロチョロ程度でした。
  新高塚小屋から荒川登山口間は水量も多く不自由しませんでした
  ただキレイかどうかは????
  私は元々胃腸が弱くないので生水OKでした
  スポーツドリンクは粉末を持って行き溶かして使用すると便利

○避難小屋
  全て無人小屋です
  (旧高塚小屋は現段階では取り壊されていて使用不可)
  テントは少しなら張れそうでした
  新高塚小屋は利用する人が多そうでした
  多い場合は入れないので、テントは持参した方が良さそうです
  食料・飲料水の補充は一切出来ません

○バスの便は少ない
  バスの便が少ないので必然的にタクシーを利用する事になります
  混み合う時期にはタクシーが足らなくなるそうなので
  予約すると尚、可です

○暑さ対策
  私のように7月20日過ぎに訪れると、ものすごく暑いです
  暑さ対策は万全に・・・・・・・
  やはり春と秋がオススメです

※また気が付いた事は書き足すようにします

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