聖岳 3013m (便ヶ島)
 ■静岡県・長野県
 ■2018年8月3日(金)〜8月6日(月)

 8/3 自宅17:30出発-淡路島-新名神-中央道

 8/4 中央道・飯田IC-R152-林道赤石線-芝沢ゲート駐車場
    出発5:30-林道歩き-易老渡6:35-林道歩き-便ヶ島7:10・出発7:30-西沢渡8:15
    2000m地点-苔平12:40-西沢三角点14:00-薊畑14:30-聖平小屋(泊)15:10
    
    ■歩行時間 約9時間30分(林道歩き・休憩含む)

 8/5 聖平小屋出発3:00-薊畑3:30-小聖岳4:45-前聖岳6:15・出発7:00
    小聖岳8:15-薊畑9:10-西沢三角点-苔平-2000m地点11:20
    西沢渡13:50-便ヶ島登山口14:45・出発15:20
    易老渡15:50-林道歩き-芝沢ゲート17:00-飯田市内(泊)

    ■歩行時間 約14時間(林道歩き・休憩含む)
    
 8/6 飯田IC-中央道-新名神-淡路島-高松道-自宅


▲便ヶ島から聖岳


▲芝沢ゲートから便ヶ島(林道歩き)

※この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、
数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。
(承認番号 平17総使、第596号)




■登山口はどこ?

今年も夏の遠征の季節がやってきた
例年だと海の日の三連休を利用して登る事が多いのだけど
今年は西日本豪雨により広島・岡山・愛媛が膨大な被害を受けた
中四国営業部に所属している私としては、
同僚が三連休を返上して働いている中、
「山へ行くので休暇を下さい」とは、
とてもじゃないけど言えなくて延び延びになっていた。
やっと落ち着いてきたので休暇申請
金曜日の夜、出発し月曜日に戻る予定
さて聖岳へ行くのにあたって椹島から登ろうか便ヶ島から登ろうか?
一般的には椹島からのようだけど、椹島からだと
東海フォレスト井川観光協会のバスで登山口まで行く事になる
時間を調べてみたら、どちらの便も思うような時間には運行しておらず
どうしても、もう一泊しないと無理
健脚なら、なんとかなりそうだけど私の足では難しい〜
バスに乗り遅れたら火曜日に出社出来なくなるリスクがある
こうなったら、林道歩きがあるけど便ヶ島から登るしかない
金曜日、帰宅後出発・・・・・・・
今回、初めて新名神を通ったけど大坂市内を迂回できるので便利
おまけに新しい道なのでトンネル内も明るく快適でした
大津SAで大休止後、名神から中央道へ入る
途中、恵那峡SAで食料を購入
この時間だというのに多くの登山者で賑わっていました
飯田ICを下り、R152へ入らないといけないのですが
途中、道を間違えてロス、やっと上島トンネル横の林道赤石線に入れました
真っ暗な中、この入口を見つけるのは大変でした^^;
ここから芝沢ゲートまでは道幅の狭いクネクネ道
ナビを中部電力北又渡発電所にセットしなんとか駐車場に辿り着きました
林道入口からここまで約1時間・・・・・夜が明け始めました
予定より遅れた為、仮眠する事も無く出発です
本当はこんな弾丸登山したらダメです^^;

▲R152 上島トンネルが目印(翌日撮影)


▲こんな案内板もあります(翌日撮影)


▲上島トンネル横の屋根がついた道へ入ります
林道赤石線(翌日撮影)


北又渡(中部電力北又渡発電所)を過ぎると
道が未舗装になり程なく駐車場に着きます
R152からここまで約1時間

■林道歩き二時間!
着くや否や休憩する事も無く、準備し芝沢ゲートをから林道に入ります
この林道、遠山川に沿って付けられ所々、道が痛んでいます
以前は車で便ヶ島まで入れたようですが、たび重なる崩壊の為
今は、指定タクシーしか入れないようになっています
タクシーを利用したいのはやまやまですが、一週間前に予約を入れないとダメらしく
また、ある程度人数が揃わないと運行してくれないそうです
天候を見て日程を決める私達には無理なシステムです^^;
林道をとぼとぼと歩いていると、バイクが追い抜いて行きました
賢い登山者はバイクや自転車で移動されるとか・・・・・・
但し、路面が荒れているのでママチャリや折り畳み自転車は厳しいとの事
オススメはロードバイク、という事です
確かにこの林道、いたるところから水が出ているので
大雨が降ったらすぐに斜面が崩れそうです


▲芝沢ゲート
ここからから先は車は入れません


▲長い林道歩きスタート
予約しておけばタクシーのみ通行可能
いいなぁ〜私も乗りたい!


▲いたるところから水が吹き出しています


▲バイクや自転車を利用される方もいらっしゃいます
この道、登山者だけではなく釣り人も利用されるようです


▲川を横切ると初めての案内板
便ヶ島まで2.8km 易老渡まで0.9kmと書かれています

■易老渡登山口
芝沢ゲートから約1時間半、やっと易老渡登山口に着きました
易老岳へは約6時間、光岳へは約8時間と書かれています
本来であれば聖岳から光岳まで縦走し、ここへ下りてきたかったのですが
日程の関係で泣く泣く諦めました。
タクシーは、ここが終点のようです


▲易老渡駐車場
ここまでタクシー(要予約)で来る事が出来ます


▲タクシーは一週間前までに要予約


▲易老岳・光岳への登山口
易老岳まで約6時間 光岳まで約8時間と書かれています

■やっと便ヶ島に着いた!
易老渡から更に歩く事30分
やっと便ヶ島に到着
以前はここまで車で入る事が出来たようで
広い駐車場やキャンプ場があります
キャンプ場の奥にはトイレがあったので利用させて頂きました
一カ月?は清掃していないようでしたがトイレットペーパーも有り水も流れました
ここには衛星公衆電話も設置され、利用出来るようになっていました
(携帯の電波は入りません)


▲こんなトンネルを抜け・・・・・・・


▲桂橋を過ぎると・・・・・・


▲便ヶ島到着
芝沢ゲートから約2時間かかりました


▲賢い登山者は自転車をデポしていますね^^;
ロードパイクならここまで来れるそうです
ママチャリや折り畳み自転車ではキツいとの事

■西沢渡まで遊歩道?を歩く
いよいよ登山道?へ入って行きます
登山道といっても西沢渡までは以前、
遊歩道
として使われていた道なので、ほとんど水平道です
所々、斜面が崩れ足場が悪い場もあるので歩行には要注意です


▲やっとここから登山がスタートです


▲またまたトンネル通過


▲以前は遊歩道だったらしく立派な橋がかけられています


▲水も豊富


▲もうひとつ橋を渡り・・・・・・


▲少し展望が開けてきました


▲こんな歩きやすい道を抜けると・・・・・・

■西沢渡からいよいよ急登へ
芝沢ゲートから三時間、やっと西沢渡に着きました
この沢を渡り山道へ入って行く事となります
ところがこの沢、水量が多い時は橋が流されるので
橋を掛ける事が出来ない時は荷物運搬用の手動ゴンドラ
対岸に渡らないといけません
このゴンドラ、結構、力が必要との事
この日は幸い、橋が掛けられていたので橋を渡りました
橋、といっても、さすが南アルプス!といった橋
え〜っ、こんなん渡るん?濡れているうえ傾いています^^;
夫にザックを持ってもらって空身でどうにか渡りました
これぞ南アルプスの醍醐味?


▲西沢渡(にしさわど)
登山口から約1時間
名物の人力ゴンドラがあります
このゴンドラ、かなり重くひっぱるのが大変だそうです


▲この日は幸い、橋がかかっていたので
勿論、橋を渡ります
でも、これはないやろ^^;というような橋


▲ザックは夫に持ってもらって怖々渡ります

■急登につく急登
造林小屋を過ぎると、いよいよ山道へ入ります
最初から、これでもか!という位の急登続きです
地図にはガレの上とか大木の広場とか記載されていますが
実際には道標類はほとんど無く、踏み跡や赤テープを辿って歩く事となります
また滑落防止のネットも張られており、道が急登な事を物語っています
手つかずの森の中を大汗をかきながら登ります
樹林の中の登りなので炎天下よりはマシかも知れません
それでも睡眠不足とザックが肩に食い込み足が重い^^;


▲造林小屋


▲苔むした樹林の中を登って行きます


▲苔がキレイだけど登り一辺倒の道・・・・・キツイ^^;


▲道標類はほとんどありません
踏み後とテープが目印です


▲大木の広場?聖平へ○○kmと書かれていますが
劣化し読めません^^;


▲さすがに登山者は少なく、この日お会いしたのは十数名

■2000m地点で大休止
やっと2000m地点まで登って来ました
ここで昼食を兼ね大休止です
南アルプスはほとんど携帯の電波は入りませんが
不思議と、この付近だけは電波が入りました
急登続きの連続にもうクタクタです
心が折れそう・・・・・・・^^;


▲苔平
2000m地点・なぜかここだけ携帯の電波が入りました


▲ハンゴンソウ


▲手つかずの自然林

■まるで障害物競争
下山して来られる方から聞いてはいましたが
2000mを過ぎた付近から倒木の連続
まだ切り口が新しい事から先日の台風で倒れたようです
大木が何本も倒れています
いったいどんな強風が吹いたのか想像しただけでもゾッとします
倒木を跨いだり迂回したりと余分な体力を使います
やっと西沢・三角点を通過しました
ここまで来ると、椹島ルートとの合流地点、薊畑は目の前です


▲台風の影響なのか倒木が多く
迂回したり乗越えたりと大変でした


▲トリカブト


▲西沢・三等三角点


▲ギンリョウソウ終盤
ゴゼンタチバナの葉っぱも沢山ありました

■薊畑はお花畑♪
樹林の中の急登を登る事、約6時間
やっと視界が開け、薊畑に出ました
涼しい風が吹き抜け、まるで天国です
おまけに薊畑周辺はお花畑♪
ハクサンフウロにウメバチソウ・・・・・・・・・タカネマツムシソウも咲き始めています
高山植物を見て、一気に元気になりました
懐かしの東海フォレストの道標もあります
やっとアルプスらしい場所に出た!


▲やっと薊畑に着きました
椹島ルートとの合流点


▲やっと道標が出てきました
懐かしの東海フォレストの道標

■聖平小屋へ下りる
本来であれば、ここから山頂を目指すのですが
ここから山頂まではコースタイム、往復約5時間
時間的にもキツそうなので、山小屋で一泊し翌日、山頂を目指す事にしました
聖平小屋へは一旦、下って行きます
登山道沿は高山植物の宝庫
ここも鹿の食害が酷いのか、ところどころネットが張られています
高山植物を楽しみながら歩いていると・・・・・・・・
ポツポツと雨が降りはじめました
本格的に降ってきたのでザックカバーとレインを大急ぎで出します
後は、小走りで聖平小屋を目指します
聖平小屋までの木道沿も高山植物の宝庫ですが
残念ながらゆっくりと見る事が出来ませんでした^^;


▲イブキトラノオの群生


▲眼下に聖平が見えてきました
所々ネットで保護されています

■快適な聖平小屋
pm3:10 聖平小屋に着き、宿泊手続きです
ここは布団は無く、寝袋で寝るようになっいます
寝袋だと隣の人に触れる事が無いのでこれもまた良しだと思いました
最初、1ブロックに7人でしたが、キャンセルされた方がいらして
1プロック6人になったのでゆったりと快適に寝る事が出来そうです
pm5:10 からの夕食が終わり、お弁当を受け取ると、後は寝るだけです
この小屋、トイレが離れた場所にあるので夜中も外へ行かないといけません
それだけが難点?かなと思いましたがトイレも清潔だし
水も使い放題・・・・・・・あっそうそう、この小屋
ウエルカムフルーツポンチがあるんです
実はそれも楽しみでした
フルーツポンチ!甘くておいしかった〜
ザーザー降りの雨が降り続いています
翌日、予報では快晴だけど大丈夫かな?
そんな事を思いながら、夢の中へ・・・・・・・・・下界とは違い涼しくて快適〜
ここは、あまり大きくない小屋ですが、山小屋の方の対応が素晴らしく
すいている時にもう一度泊まりたい小屋です


▲聖平小屋



▲名物・フルーツポンチ♪気温は20℃
この日は飲み物類はほぼ売り切れたそうです


▲聖平小屋の夕食・・・・・・・
おでんがおいしかった〜

翌日に続く・・・・・・・・

この日出会った花達♪


・ハクサントリカブト          ・イワインチン         ・オヤマリンドウ

・シナノキンバイ(終盤)     ・タカネコンギク       ・トウヤクリンドウ

・ウメバチソウ       ・マルバタケブキ         ・タカネナデシコ

・ハクサンフウロ          ・オトギリソウ         ・フシグロセンノウ

・ミヤマアキノキリンソウ     ・セリバシオガマ      ・レンゲショウマ